忌中について

 忌中は日本の古来からの習俗に始まるもので、死者を出した家は一定の期間穢れが存在するので、その期間は世間との交流を断つという考えです。

 通常、宗旨を問わず忌明の節目には、例えば神道の場合は五十日祭、仏教の場合は三十五日、または四十九日と言った節目を設けることで、そのご家庭としても心を落ち着かせ、また世間に対して通常の状態に戻ったことを知らせることとなります。

 神社参拝については、父母・配偶者・子等近親者の場合はこの忌明けの行事が過ぎてからになさるのがよいかと思います。それ以外の近親者の場合は、祖父母・配偶者の父母は30日、曾祖父母・叔父叔母・兄弟姉妹(20日)を基準として神社参拝を控える期間とお考え下さい。



喪中について

 喪中は大陸にも存在する習俗で、死者を悼み悲しむ時間であり、歌舞音曲などの楽しみを控え、生活を慎ましやかにして過ごしたと伝えられます。古代中国の春秋の時代の斉の国の宰相であった晏子は父が亡くなったとき、3年の間城の隅で乞食同然に暮らしながら喪に服して父の遺徳を慕い、孝行の見本とされました。
 
 現代の日本では、喪中の期間は1年と認識され、慶事(お正月の家庭での行事も含みます)はできるだけ控えます。
 
 神社参拝では、常日頃から自分を見守っていただく
氏神神社(崇敬神社)以外への参拝は極力控えるのがよいかと思われます。